職場における 熱中症予防対策

3医療機関での治療

医療機関では暑熱な環境でどの程度の身体活動にどれくらいの時間にわたって従事していたかなどについて詳しく問診します。核心温が平熱か微熱でも脱水状態を認めれば、生理食塩水等を静注して血液のNa濃度を補正します。40℃以上の高熱では、気道を確保し、呼吸、循環、尿量、核心温(直腸温や膀胱温)を監視しながら、38.5℃まで冷却することを目標に、体表面にアルコールを塗って送風し、25℃程度に冷却したソリタT3号やラクテック注を急速静注し、可能であれば胃など消化管内も冷水で洗浄します。そして、CPKが高い時は横紋筋融解で生じたミオグロビンによる急性腎不全に注意します。重症例は、集中治療室(ICU)で管理し、症状に応じて抗けいれん剤や筋弛緩剤を使用して、透析、体外循環、体外式体温管理などの集中治療を行う。播種性血管内凝固症候群(DIC)を生じている場合はFOYの点滴静注等により治療します。