1熱中症の早期発見
熱中症には特徴的な症状や所見は残念ながらありません。不幸にして熱射病を生じた事例について後から振り返っても、突然、倒れたりした事例も多く、早期発見は難しいのが実態です。それでも本人をよく知っている人が、暑熱な環境で身体活動に従事している人の言動や様子が普段と違うことに気づいて声をかけることができれば、早期に発見できることがあります。また、熱中症を見逃さないようにするには、環境の暑熱条件や症状が現れた経過を詳しく記録するとともに、スポーツ飲料を摂取してやや回復したのかどうかや体温が上がっているのかどうかを確認することが望まれます。